美味しい食事とお茶の関係
食事中や食前、食後に飲むお茶には、食べ物の咀嚼や嚥下を助け、口の中を清潔にするなど様々な役割があります。お茶が持つ爽やかな味わいとスッキリとした後味は、和食のみならず、洋食、中華、スイーツとの相性も抜群です。ここでは各食事に合うお茶の種類と注意点についてお伝えします。
美味しい食事に合うお茶とは?
口当たりの良いお茶は、毎日の食事に添える飲み物として最適です。栽培・製造方法の違いにより様々な種類がありますので、飲むタイミングや料理に合わせてお茶を選びましょう。
食事全般に合うお茶
和食や洋食、中華料理などの食事のときに飲むお茶には、カフェインやタンニンなどの苦み成分が少ないほうじ茶、玄米茶、麦茶がおすすめです。
刺身やお寿司など生ものと一緒に飲むお茶
生ものを口にするときは、殺菌作用のあるカテキンが多く含まれた煎茶が最適です。カテキンには、糖分の吸収を穏やかにし、体脂肪を減らす効果があると言われています。
食後におすすめのお茶
口の中をさっぱりさせたい食後には、カテキンやタンニンを多く含んだ濃いめの煎茶や番茶がおすすめです。カテキンには、口の中を清潔にし、口臭を予防する効果、タンニンには、抗菌作用のほか口の中に残った油脂を洗い流す効果が期待できます。
玉露や抹茶は香りが強く、お茶だけでも楽しめるほど味わい深いものなので、食事の最中にはあまり適していません。お茶が主役にもなる、ティータイムやおやつの時間などに飲むようにしましょう。
甘味に合うお茶とは?
甘いお菓子には、上質な煎茶や玉露、抹茶がおすすめです。爽やかな香りと渋味のきいた味わいが、お菓子の甘味を引き立てます。和菓子はもちろん洋菓子との相性も良く、お茶菓子そのものの味として、抹茶が採用されていることもあります。お茶に含まれるカテキンは、虫歯の原因菌となるミュータンス菌の増殖を抑え、歯垢の付着を予防する働きがあるため、お菓子と一緒に飲むお茶は甘いものを食べた後の虫歯予防も期待できるとも言われています。
お茶の飲みすぎには注意
しかし、食事中や食前・食後にお茶を飲みすぎると、胃液が薄まり消化の妨げになってしまうというデメリットも……。特に食事中にお茶をたくさん飲み、しっかり栄養を補給する前に胃が膨らみ、満腹になることが習慣になると、次第に食欲が落ちてしまう恐れもあります。
海外では、日本人が長寿である理由のひとつとして、お茶を飲む習慣があることが挙げられています。お茶は世界的にも健康的な飲み物として注目されているのです。そして、どんな料理とも相性が良く、種類や飲むタイミングによって様々な味わいを楽しめるのがお茶です。美味しい食事とともに健康的で美味しいお茶を楽しむ習慣を、始められてはいかがでしょうか。