会社の来客用のお茶の出し方と選び方
会社で会議や打ち合わせの場にお茶をお出しする際は、来客者や目上の方に失礼のないように基本的なお茶出しのマナーをわきまえて振る舞いましょう。お茶出しのマナーが身に付いていると、社内教育がしっかりと行き届いた会社であることが伝わり、お茶一つでも会社のイメージアップにも繋がります。
来客用に適したお茶の選び方
来客用のお茶は、お客様の来意や相手との関係性によって使い分けます。来客用には、煎茶や玉露などの上質なお茶を使うのが一般的です。
会議や打ち合わせ時の来客
取引先との会議や打ち合わせといった場面には、煎茶をお出しするのがマナーと言われています。煎茶の中でも、特に香りを重視したい方には後火の強めのお茶がおすすめです。香りが強めのお茶には、リラックス効果があるため、長時間に渡る会議でも気持ちがリセットされ最適です。
よりおもてなしが必要な場合
特に大切なお客様をお招きするといった、より手厚いおもてなしが必要な場面では、高級茶の上煎茶や玉露が選ばれます。玉露などの高級茶は低温で淹れたほうが、旨みが出やすいとされていることから、「上客には少しぬるめのお茶を出すのがマナー」とも言われています。
来客用のお茶の出し方のマナー
会議や打ち合わせの場面でお茶を出すときは、来客用のお茶の出し方の基本マナーを知っておくと安心です。お客様に失礼のないよう丁寧に振る舞いましょう。
座って一息ついたときにお出しする
お茶をお出しするタイミングは、相手が部屋に入り挨拶が一通り終わった頃、または全員が着席して一息ついたタイミングがベストです。ただし、お客様に多少の待ち時間が生じる場合は、部屋に通した後すぐにお持ちするのが良いでしょう。あまりにも早く出してしまうと、相手を急がせるような印象を与えてしまうため注意が必要です。
上座か下座かを意識する
お盆に乗せたお茶を一旦サイドテーブルまたは邪魔にならないような場所に置き、上座から順にお茶をお配りします。上座は、入り口から最も遠い位置を上座とするのが通例ですが、長テーブルに複数の方が並ぶ場合は、中央が上座となります。
来客の右側で邪魔にならないところに置く
お茶は両手で持って、お客様の右側に置きます。このとき、「どうぞ」「失礼します」など声をかけ、ペンを持つ手や書類に当たらないよう目を配りましょう。スペースの都合上、片手でお茶を出す場合は「片手で失礼します」などと一言添えるのがマナーです。
茶托に乗せて出す
お茶は、茶托の上に乗せて机に置きます。木目のある茶托を使う場合は、お客様から見て木目が横向きになるように置きます。また、湯呑に絵柄がある場合は、絵柄がお客様の正面に来るように置きましょう。
お茶出しのマナーは、社会人にとって欠かせないビジネススキルの一つです。お客様とのコミュニケーションを円滑にし、良好な関係を保つ上で重要な役割を担っています。普段から急須でお茶を淹れる習慣がないと、つい忘れがちになってしまうかもしれませんが、急な来客にも手際よく対応できるよう、日頃から来客用のお茶の選び方と出し方の基本的なマナーを意識することが大切です。