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京都の若きクリエイターが集結!あじき路地の住人をつなぐお茶時間は?

2024.09.01

 
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あじき路地と若きクリエイター達の画像

築110年以上の長屋を、京都の若きクリエイターたちが住居兼活動拠点にしている「あじき路地」。そこで暮らす人々と「おかあさん」と慕われるオーナーの安食弘子さんをつなぐのはお茶です。おかあさんとのお茶の時間やあじき路地への想いをうかがいました。

目次

1.未来の巨匠が住まう!京都のあじき路地ってどんなところ?

若きクリエイターたちが住居兼アトリエとして暮らしている「あじき路地」の画像

「あじき路地」とは、京都市東山区にある築110年以上の長屋で、若きクリエイターたちが住居兼アトリエとして暮らしています。そんな店子(たなこ)たちが「おかあさん」と慕っている安食弘子(あじきひろこ)さんは、自身も若い頃に七宝と彫金の作家として活動していました。

結婚を機に作家活動から遠のいてしまった分、若い人たちの夢を応援したい、と実母の持ち家ながらも荒れ放題になっていた長屋を改修。あじき路地でのサポート活動を立ち上げた、京都で長年注目される名物大家さんです。

「今は亡き夫の後押しもあって、二人で始めたあじき路地も、気づけば20年以上になりました。この路地で暮らした子たちは皆、私とおとうさんにとって家族も同然。結婚や作家活動で次のステージへと立派に飛び立っていく姿は、何度見ても胸が熱くなります」

弘子さんの若い人をサポートする取り組みは、採算を気にしていてはなかなかできません。しかし、「若い頃は母の応援がありがたく、大切にしてくれた人たちからの愛情や想いも受け取ってきたからこそ、今、若い世代を応援することでお返しをさせてもらっているのかもしれません」と話す弘子さんからは、お金では買えない人と人のつながりを大切にする気持ちが伝わってきます。

「私の実子は一人ですけど、たくさんの『子どもたち』のおかげで、人生の素敵な瞬間を数え切れないほど見せてもらっていることが、何よりうれしく、幸せです」

あじき路地 AJIKI ROJI

【住所】京都市東山区大黒町通松原下ル2丁目山城町284
【HP】 http://www.ajikiroji.com
※あじき路地へのお問合せは、HP内のお問い合わせフォームへ。

2.名物おかあさんに聞くお茶時間の醍醐味

若きクリエイターたちと安食さんの画像

大家であり、若きクリエイターのサポーターでもある弘子さんに、子ども世代や孫世代の店子たちとの良好な関係づくりの秘訣をたずねてみると、それは「お茶時間」だといいます。

「普段は他愛もない話をして、お菓子や食事を差し入れているくらいですが、ときには言いにくいことを言ってあげられる存在でいるよう心がけています」

この絶妙な距離感があればこそ、ほかの人には言えない胸の内も、「おかあさん」である弘子さんには話しやすいのかもしれません。「あとはそこに甘いお菓子とお茶があれば完璧ね」と弘子さんはニッコリ笑います。

「人のからだには3度の食事も大切だと思いますけど、心にはお茶の時間が必要。時間の流れ方も、お茶を飲むときだけは特別な気がするのは、私だけやないんと違うかしら」と、お手製のお菓子とお茶を囲んで、仕事の悩みや愚痴、恋のお話を聞いた大切な想い出を懐かしく振り返ります。

3.若者の夢を応援!つながるあじき路地

大家見習いの安食盛夫の画像

現在、弘子さんのかたわらには、大家見習いの実子・安食盛夫(もりお)さんの姿があります。盛夫さんは母と二人三脚で、路地の皆さんを支える活動を盛り上げつつ、自身も路地の母家で珈琲豆店を営んでいます。

「両親があじき路地を始めたのは、僕がちょうど海外の大学を卒業した頃で、素晴らしい取り組みだなと思うのと同時に、とにかく楽しそうな2人の様子が印象的でした。会社勤めをやめて、大家見習いになりましたが、今が人生で一番楽しいです」

弘子さんは微笑みながら次のように話します。

「あじき路地の活動を継いでほしいと伝えたことはないのですが、以前は路地の末っ子のようだった盛夫が、今では皆のお兄さんのようになって、活動を支えようとしてくれるのはとてもありがたいし、うれしいことです。人にも長屋にも少しずつ手を入れながら、大切につないでいけたらいいですね」

あじき路地母屋
fuku coffee roastery フク コーヒー ロースタリー

【電話】075-708-5159
【営業時間】10:00〜18:00
【定休日】月曜、他不定休
【HP】https://fuku-coffee-roastery.com
【Instagram】@fuku_coffee_roastery

4.お茶でつながるおかあさんと若手クリエイターたち

あじき路地を拠点に、精力的に創作活動に励む若手クリエイターたちにとって、お茶やおかあさんはどのような存在なのでしょうか。お話を伺いました。

❶テキスタイル作家・明石麻里子さん

テキスタイル作家・明石麻里子さんの画像

明石さんが手掛けた、透明感のあるタイトなシルエットが素敵なオーガンジーのミニドレス。

「集中力が切れたときはお茶時間でリフレッシュです」

テキスタイル作家の明石麻里子さんは、繊細なオーガンジー素材に加工を施した独創的な作品で舞台美術や衣装を手掛けるほか、大阪の阪急うめだ本店コンコースウィンドーで作品が展示されるなど、各方面から注目されています。

あじき路地では、普段使いのアクセサリーも展開しています。2021年の春に入居してからお店がオープンするまでの間は、おかあさんこと安食弘子さんの存在が心強かったと話してくれました。

「つかず離れずの心地よい距離で支えながら、やさしくあと押しをしてくれる、そんな存在です」

取材時の赤いチェックのスカートは、なんと、弘子さんのお下がり。しつけ糸もそのままに譲られたお洋服は、何10年も前に誂えたとは思えないくらい素敵で、サイズも麻里子さんにぴったりです。

「若い頃からお洒落なおかあさんが、私の作品のドレスを実際に見て、着たいと言ってくれたのもうれしかったですね」

創作活動は完全に一人で行なうため、集中力が切れると、お茶とお菓子の力を借りて、気分をリフレッシュするのが定番のコースです。

「路地のお隣のカフェでいただくオーガニックのお茶や、おかあさんが差し入れてくれる、お手製のあんこ玉が私のお気に入りです」

一点モノのネックレスやイヤリング、ピアスの画像

軽くて着け心地のよいネックレスやイヤリング、ピアス。ほぼ一点モノとなるため、出合いは逃さずに。

ココイロ / 北6号

【電話】090-7548-8502
【営業時間】】11:00〜18:00
【定休日】水曜〜日曜(不定休)
【HP】https://www.kokoiroart.com

❷グラフィックデザイナー・遠藤壮馬さん

グラフィックデザイナー・遠藤壮馬さんの画像

オフィスで作業する壮馬さん。デザイナーとしての守備範囲は広く、グラフィックデザインから店舗や住宅の設計まで、さまざまな依頼に邁進中です。

「食事のときは絶対にお茶がいいですね」

千葉県出身の遠藤壮馬さんは大学院を卒業後、京都にやってきました。デザイナーとして、あじき路地の一員になったのは2021年の秋からです。

「都市計画を学んできたので、将来は町の風景や文化を創る人になりたいと思っています。創る側として、実際に文化が残る場所や建物を訪れ、住み、知ることは大切だなと、改めて実感しています」

駆け出しゆえの謙虚さと貪欲さで、チャレンジ精神に溢れた壮馬さん。同年代のライバルには、強がりを言ってしまうこともある壮馬さんですが、弘子さんには不思議と弱音も吐けるのだそうです。

「実の母より年上なのに、おかあさんは友人のような存在です。こんな時勢で頻繁には会えませんが、ショップではなく事務所として利用する僕にとっては、日常的に一番よく話す人かもしれません」

仕事の休憩中には珈琲を飲むことが多い壮馬さんも、食事のときだけは絶対にお茶と決めています。

「お米にはやっぱりお茶です。普段はもっぱらペットボトルですが、おかあさんが小分けにしてお裾分けしてくれる、よいお茶の味を知ってしまったのも大きいですね」

馬さんが手掛けたロゴマークの画像

盛夫さんの珈琲店の暖簾や包装にあしらわれているロゴマークのデザインも、壮馬さんが手掛けたもの。

ENDO SOMA / 北3号

【電話】080-3931-0801
【営業日】不定休
【HP】https://endosoma.jp
【Instagram】@endosoma.jp

❸北欧家具ナビゲーター・松森大輔さん

北欧家具ナビゲーター・松森大輔さんの画像

ちょっとしたティーブレイクにも便利な入れ子式の木製テーブルは、オイルでお手入れ。

「お茶のコミュニケーションはおかあさんと僕の共通点です」

北欧を中心とした家具と雑貨の販売・修理に加え、オリジナル家具のデザイン・製作をも手掛ける松森大輔さん。以前は大阪の建築事務所に勤めて、意匠設計に携わっていましたが、家具の魅力を広める仕事がしたいと独立し、あじき路地に拠点を構えます。

特に好きなのは、デンマークの家具だといいます。その理由は、300年使うことができるといわれるほど耐久性があり、日本文化が取り入れられた歴史もあるからだとか。

「修理しながら大切に使えるところは、京都の町家の考え方と似ているところですね」

買い付けで北欧へも足を運ぶ大輔さんがよく立ち寄るのが、デンマーク王室御用達の老舗紅茶店。量り売りの茶葉を購入するのがお約束だそうです。

「よい家具に触れていただいたあとは、お茶をお出しして、ゆっくり検討していただくこともありますよ」と、お客様とのコミュニケーションツールとしても大切にしている様子です。

「お茶のある時間の流れ方や、ゆったり過ごす場所の居心地のよさに対する想いは、僕とおかあさんとの共通点だと思います」

大輔さんの自由な生き方を、弘子さんは「がんばれ〜!」といつも温かく応援してくれています。

北欧を代表するデザイナーのペンダントライトの画像

北欧を代表するデザイナーのペンダントライトは大輔さんお薦めの一品。町家にも不思議と調和。

ループ / 北8号

【電話】080-3824-8009
【営業時間】12:00〜18:00
【HP】https://ru-pu.com

5.まとめ

若い人たちの夢を応援したいと、荒れ放題になっていた長屋を改修したあじき路地で、サポート活動を立ち上げた「おかあさん」こと安食弘子さん。大家であり、若きクリエイターのサポーターでもある弘子さんが、子ども世代や孫世代の店子たちとの良好な関係づくりにはお茶が欠かせないと言いいます。

そんな弘子さんを慕う若きクリエイターの皆さんにとっても、お茶は仕事でのリフレッシュとしてはもちろん、コミュニケーションツールとしても大切な存在になっていました。


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