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朝食でたんぱく質を摂るべき理由とは?話題の時間栄養学の権威が解説!
2025.06.01
みなさんは朝食を毎日摂っていますか? 健康維持のために重要なのが、朝食でたんぱく質を摂ることです。時間栄養学の第一人者・柴田重信先生に、朝食で健康になる秘訣を教えていただきました。
監修 柴田重信先生
広島大学特命教授。早稲田大学名誉教授。1953年生まれ。1981年九州大学大学院薬学研究科博士課程修了。薬学博士。日本時間栄養学会顧問。時間栄養学の第一人者で、著書に『食べる時間でこんなに変わる 時間栄養学入門』『脂肪を落としたければ、食べる時間を変えなさい』(ともに講談社)などがある。
目次
1.忙しい朝こそ、たんぱく質をしっかり摂ろう!
忙しい朝でも、しっかり「たんぱく質」を摂っておくと筋肉がつきやすくなります。たんぱく質は、シニアの方に積極的に摂ってほしい栄養です。
時間栄養学では、いつ「なに」を食べるかが重要になります。そして朝食で特に摂ってほしいのがたんぱく質です。たんぱく質を構成するアミノ酸の一つであるトリプトファンという物質は、からだの中でセロトニンに変わり、さらにメラトニンに変化します。メラトニンは体内時計を効率的に動かすサポートをしてくれる大切な物質です。たんぱく質が豊富な食品といえば卵を思い浮かべがちですが、アレルギーなどが気になる方もいらっしゃるでしょう。卵以外では、焼き魚がおすすめです。たんぱく質が豊富で、良質な脂質も含んでいます。
たんぱく質以外の栄養成分では「炭水化物」も大切です。朝食では、炭水化物を多く含み、エネルギー源となる食品を摂りましょう。血糖値を上げやすく、噛むことでからだを動かすことにもつながるご飯がおすすめです。また、朝に摂った「食物繊維」は1日にわたって健康効果があるという研究結果もあるので、副菜にサラダなどがあるとなおよし。朝からたくさん食べるのが難しいという方は、消化にやさしいあま酒やヨーグルトなどの発酵食品もおすすめです。
忙しい朝に調理が難しい方は、たんぱく質を含むインスタントスープを利用されてもよいでしょう。お湯で溶かすだけで朝食でたんぱく質を摂ることができます。大豆たんぱくを含むきな粉もおすすめです。
2.朝にたんぱく質を摂る2つのメリットとは?
❶体内時計がリセットされて、脳とからだが目覚める!
そもそも、なぜ朝食を摂ることが大切なのか、解説していきましょう。
人間の体内時計は、24時間より少し長い周期に設定されていて、地球の周期と少しずれています。そのため、朝に体内時計を一度リセットし、そのずれを修正することで、1日を健やかに過ごすことができます。
最近の研究では、体内時計は脳に関わる「主時計」と内臓や血液などからだに関わる「副時計」の2種類があることがわかりました。以前は朝の光を浴びれば体内時計がリセットできるといわれていたのですが、朝の光は脳に存在する「主時計」はリセットできるものの、「副時計」は充分にリセットできないことが明らかになりました。
つまり、脳は目覚めていてもからだが目覚めていないという、「主時計」と「副時計」がずれた状態です。それにより、寝たはずなのに寝不足を感じたり、からだが重かったりとさまざまな不調が出てきます。
そこで朝食が重要になってきます。「副時計」は、食事によってリセットされることがわかりました。つまり脳とからだを目覚めさせるためには、朝食が必要なのです。特に、体内時計のリセット効果が高いのは朝の時間帯です。昼に近づくにつれ、効果が薄くなるので、できれば朝の9時までに摂るといいでしょう。
❷朝のたんぱく質が夜の快眠につながる!
時間栄養学では、摂った食事が、1日の周期に影響してきます。朝に摂った栄養が体内で活動し、夜の睡眠にも関わってくるのです。
たんぱく質と関わりの深いメラトニンは、暗い夜になると分泌量が増え眠気を誘発し、眠りへと導き、明るいときは分泌量が減ってからだを覚醒させる働きがあります。それによって、人は夜になると自然と眠くなるメカニズムになっているのです。ところが、このメラトニンの生産量は、年齢を経るにつれて減ってしまいます。
そこで大切になるのが、朝食で摂るたんぱく質です。メラトニンに変化するたんぱく質を朝にしっかり摂って、明るい光の中で日中を過ごすと、夜のメラトニン分泌量が増えたという研究結果があります。眠りが浅い、夜によく眠れないという方は、朝にたんぱく質のあるメニューを取り入れてみてください。特にメラトニンに変化するアミノ酸・トリプトファンが多く含まれるたんぱく質食品は、バナナや卵、納豆や豆腐などの大豆食品、ヨーグルトや牛乳などの乳製品です。朝食を食べて1日のサイクルを整え、夜はぐっすり眠りましょう。
朝食をしっかり摂って、毎日の生活サイクルを整えてください。
物知りコラム 今話題の時間栄養学とは?
地球は1日24時間の周期で昼と夜が訪れるように、人間のからだも一日周期でリズムを刻む「体内時計」を持っています。朝になると目が覚め、日中は活動し、夜になると眠くなるという基本的な活動リズムは、体内時計の働きによるものです。
体内時計は睡眠や体温、消化・吸収などさまざまな体内の活動をコントロールし、調整しています。2017年には、体内時計に関する研究がノーベル生理学・医学賞を受賞し、耳にしたことがある方もいるかもしれません。この体内時計に合せて栄養を摂ろうというのが、時間栄養学です。
薬を飲むときを思い出してみてください。食前・食後、朝に何錠など、飲むタイミングが処方箋に指示されていますよね。これは、薬が効果を発揮し、副作用を軽減する時間を体内時計でみつけて、飲むタイミングを決めているからです。時間栄養学は、これを薬ではなく栄養で考えるものです。
「なに」を食べるかだけでなく、「いつ」食べるか、タイミングによってからだが必要な栄養や吸収されやすい栄養も変わってきます。時間栄養学を上手に取り入れて、毎日を健やかに過ごしましょう。
▼時間栄養学についてもっと知りたい方はこちら!
柴田重信『65歳からの知っておきたい時間栄養学 食べる時間こそが最高の健康法』
(家の光協会/1,540円・税込)
3.まとめ
時間栄養学の権威である柴田重信先生に、朝食とたんぱく質の重要性について解説していただきました。忙しくて調理も食事も難しい朝でも、飲料やスープなどを利用してたんぱく質を摂ることで、脳とからだが目覚めて1日を健やかに過ごすことができる上に、夜の睡眠の質も上がるという驚きのお話でした。日中にからだの重さを感じている方は、ぜひ朝食でのたんぱく質摂取を心がけてください。