紅茶の色が「赤い」のはなぜか知ってる?その理由は製茶の工程にあった!
2026.01.01

きれいな「赤い」色をしている和紅茶。緑茶と同じ茶葉からつくられているのに、なぜ赤色のお茶になるのでしょうか。その理由は、製茶の工程によって色素が変化するからなのです。和紅茶の美しい赤色がどのように生まれるのか、製茶工程とともにお教えします!
目次
1.実は、和紅茶は元々は「緑色」の茶葉だった!

和紅茶の原料であるお茶の葉っぱは、私たちが普段からよく飲んでいる煎茶や抹茶と同じ茶の木から摘まれた葉です。摘みたての茶葉は鮮やかな「緑色」をしており、この時点ではまだ和紅茶の色や香りはありません。ここから「酸化発酵」を伴う製茶工程を経ることで、茶葉の中で成分の変化が起こり、紅茶特有の香りや色、味わいが生まれます。つまり、和紅茶の透き通るような美しい赤色は、後から育まれるものなのです。
2.赤色になる理由❶ 摘んだ茶葉をしばらく置いておく!

摘み取られた茶葉は、すぐに次の加工へ進むのではなく、一定時間そのまま置かれます。この工程は「萎凋(いちょう)」と呼ばれ、茶葉の水分を少しずつ抜きながら、内部の酵素を活発にする役割があります。
茶葉を休ませることで、青々とした生葉の香りが落ち着き、紅茶らしい甘くやわらかな香りの基礎がつくられます。見た目はまだ緑色ですが、茶葉の内側ではすでに変化が始まっており、この工程がその後の色や味わいを左右する重要な土台となります。
3.赤色になる理由❷ 茶葉をしっかり揉む!

次に行なわれるのが、茶葉をしっかりと揉む工程です。揉むことで茶葉の細胞が壊れ、内部に含まれていた成分が空気に触れやすくなります。これにより、酵素の働きが一気に進み、香りや味のもととなる成分が引き出されていきます。
同時に、茶葉の色も徐々に変化し始め、緑色から赤褐色へと近づいていきます。和紅茶ならではのやさしい甘みや穏やかなコクは、この「揉む」工程によって丁寧につくられているのです。
4.赤色になる理由❸ 茶葉の成分が変化!

揉まれた茶葉は、空気中の酸素と反応し、成分が酸化していきます。この酸化が進むことで、和紅茶特有の美しい赤色が生まれます。特に茶葉に含まれるポリフェノール類が変化することで、抽出した際に澄んだ赤色のお茶になります。酸化の進み具合は、時間や温度、湿度によって大きく左右されるため、製茶では細かな見極めが欠かせません。自然の力を活かしながら、人の手で調整することで、色と味のバランスが整えられます。
5.あの果物が変色するのと、同じ原理なのです

和紅茶の茶葉が赤く変化する仕組みは、私たちの身近な現象とよく似ています。たとえば、切ったリンゴをしばらく置いておくと、表面が茶色く変わりますよね。これはリンゴの成分が空気に触れ、酸化することで起こる変化です。和紅茶も同じく、茶葉の成分が空気と反応することで色が変わっていきます。特別なことではなく、自然界にあるシンプルな仕組みが、そのままお茶の色として表れているのです。
6.自然と製茶の工程で生まれる「赤色」の和紅茶

和紅茶の美しい赤色は、着色などの人為的な加工によるものではありません。茶葉を置き、揉み、酸化させるという工程を丁寧に重ねることで、自然に生まれる色合いなのです。
それぞれの工程には適した時間と状態があり、つくり手は茶葉の変化を見極めながら製茶を進めます。自然の力と人の手仕事が重なり合うことで、香り高く、やさしい味わいとともに、目にも美しい赤色の和紅茶が完成します。
7.まとめ
和紅茶の色が赤いのは、緑色の茶葉が自然な酸化を経て変化した結果です。煎茶と同じ葉から始まり、香りを引き出し、味を育て、色を深めていく。その一つひとつの工程が、和紅茶ならではの魅力につながっています。カップに注がれた赤色は、茶葉がたどってきた時間と手間の証。和紅茶を淹れたときは、その色の美しさとともに、製茶の工程を思い浮かべながら味わってみてください。
