お茶を炭酸水で淹れてみた!日本茶のプロが提案する新感覚ドリンク3選
2024.07.01
緑茶を炭酸水で淹れると、シュワっとした微炭酸が新しくておいしい! 日本茶インストラクターとしても活躍するお菓子研究家の本間節子さんに、ハーブ緑茶や凍らせた緑茶など、風味豊かで爽やかな新感覚ドリンクの作り方を教えてもらいました。
目次
日本茶インストラクター・お菓子研究家
本間節子(ほんませつこ)さん
自宅でお菓子教室「atelier h(アトリエ・エイチ)」を開くほか、書籍や雑誌でのレシピ提案、日本茶イベントや講習会などで幅広く活躍している。著書に『日本茶のさわやかスイーツ』『あたらしくておいしい日本茶レシピ』(世界文化社・写真下)など。[HP]https://atelierh.jp
1.日本茶インストラクターとは
日本茶インストラクターは、日本茶に関するあらゆる知識や技術を持ち、一般の人々にお茶の淹れ方などを指導することができる、NPO法人日本茶インストラクター協会が認定する資格です。
主な活動内容は、日本茶教室の開催や学校・カルチャースクール等各種講習会講師、日本茶カフェのプロデュース、通信教育の添削講師、日本茶アドバイザーの育成・指導など。
認定試験では、全受験者の3割ほどしか合格しない、難関の資格となっています。日本茶インストラクターは、いわば、日本茶のプロフェッショナルです。
2.シュワっと微炭酸が新感覚!日本茶を炭酸で淹れてみた
気分をリフレッシュしたいときにおすすめなのが、炭酸水で淹れた日本茶です。
急須にお湯を注ぎ、ゆっくり茶葉を開かせてから炭酸水を加えるので、浸出に時間がかからず、すぐに冷たくして飲むことができます。
お湯だけで淹れるよりも風味は穏やかで、シュワっと微炭酸。濃厚な深蒸し煎茶、香ばしいほうじ茶、さわやかな若蒸し煎茶。それぞれのお茶の甘みがより際立って、口の中でパチパチと弾ける喉ごしが新鮮です。氷を加えて、ノンアルコールビールのような感覚で食事に合わせても。微炭酸の日本茶にぜひ挑戦してみてください。具体的な作り方は次からご紹介します。
【炭酸水×日本茶の基本の淹れ方】
- 1.たっぷりの茶葉に少量のお湯を入れ、1分(深蒸し煎茶は30秒)おき、茶葉を開かせる。
- 2.炭酸水を少量ずつゆっくり注ぎ、1分おく。ひと混ぜしたらグラスに注ぐ。
❶【深蒸し煎茶】濃厚な旨みと甘みがまろやかに弾ける!
- 茶葉の分量・・・・・・・・・・6g
- お湯の温度・・・・・・・・・・80℃
- お湯の量・・・・・・・・・・・20㎖
- 炭酸水の量・・・・・・・・・・200㎖
❷【ほうじ茶】ほんのりマイルドに香ばしい風味が広がる!
- 茶葉の分量・・・・・・・・・・6g
- お湯の温度・・・・・・・・・・90℃
- お湯の量・・・・・・・・・・・30㎖
- 炭酸水の量・・・・・・・・・・200㎖
❸【若蒸し煎茶】茶葉の甘みが際立つシュワシュワ爽快感!
- 茶葉の分量・・・・・・・・・・6g
- お湯の温度・・・・・・・・・・80℃
- お湯の量・・・・・・・・・・・20㎖
- 炭酸水の量・・・・・・・・・・200㎖
3.ハーブの香りが爽やかで新鮮!緑茶とハーブを合わせてみた
紫蘇や木の芽、ディルなどのハーブと緑茶を合わせました。フレッシュなハーブを急須の茶葉に加えて淹れるだけで、日本茶の新しい魅力に出合えます。
急須に入れるハーブは、4グラムを目安にザクザク刻みます。木の芽やふきのとうなど香りが強いものは少なめにして様子をみてくださいね。
刻んだハーブと茶葉を合わせてお湯を注ぐと、清々しいハーブの香りがふわっと立ち、飲むとしっかり日本茶の味わいが感じられます。
さっぱりとした若蒸し煎茶にはすっきりとした香りのハーブ、旨みがしっかりとある深蒸し煎茶にはさわやかな香りのハーブ、香り豊かな和紅茶にはスパイシーなハーブが合います。それぞれのお茶におすすめのハーブは、下の表を参考にしてください。ハーブと日本茶の組み合わせを、あれこれ考えるのも楽しい時間です。
【ハーブ+日本茶の基本の淹れ方】
- 1.急須に入れるハーブはザクザク刻む。先の細い小さな葉を切り、カップに入れる。
- 2.急須に茶葉を入れて、刻んだハーブを加え、お湯を注ぎ、30秒~2分おく。
- 3.1でハーブを入れたカップに、2のお茶を注ぐ。
❶【若蒸し煎茶+紫蘇】すっきりとした香りが煎茶の風味にぴったり!
- 茶葉の分量・・・・・・・・・・4g
- お湯の温度・・・・・・・・・・80℃
- お湯の量・・・・・・・・・・・240㎖
- 浸出時間・・・・・・・・・・・1分
若蒸し煎茶におすすめのハーブ
紫蘇、ふきのとう、レモングラス
❷【深蒸し煎茶+ディル】爽やかな香りの中で、お茶の旨みが際立つ!
- 茶葉の分量・・・・・・・・・・4g
- お湯の温度・・・・・・・・・・80℃
- お湯の量・・・・・・・・・・・240㎖
- 浸出時間・・・・・・・・・・・30秒
深蒸し煎茶におすすめのハーブ
ディル、レモングラス、コリアンダー
❸【和紅茶+木の芽】スパイシーな木の芽が和紅茶の香りと 絶妙にマッチ!
- 茶葉の分量・・・・・・・・・・4g
- お湯の温度・・・・・・・・・・90℃
- お湯の量・・・・・・・・・・・240㎖
- 浸出時間・・・・・・・・・・・2分
和紅茶におすすめのハーブ
木の芽、カモミール、アップルミント
4.日本茶を凍らせるだけで、新感覚スイーツのできあがり!
お茶を冷凍用保存バッグや製氷皿に入れて凍らせるだけで、おいしい日本茶の氷ができます。細かく砕いて、和三盆糖やシロップをかけると、お茶の風味豊かなデザートとして楽しめます。
若蒸し煎茶はほんのりと淡いお茶の風味、深蒸し煎茶はしっかりと渋みのあるお茶らしい味わい、そして抹茶は濃厚なほろ苦さが氷の状態でも感じられます。
ソーダ水や牛乳に浮かべるのもおすすめ。冷茶の中に浮かべれば、溶けてもお茶が薄まらず、冷たくおいしくいただけます。外出のとき、タンブラーにお茶の氷を入れて持っていくと、ほどよく溶けた冷たいお茶を楽しむことができます。暑くなるこれからの季節、手軽にストックできるので、ぜひお試しください。
【基本のお茶の凍らせ方】
- 1.急須に茶葉を入れ、お湯を注いで30秒~1分おく。抹茶は、茶葉にお湯を注ぎ、茶せんでしっかり泡立てる。
- 2.ステンレスのボウルなどにお茶を注ぎ入れ、底に冷水か氷水を当てて冷やす。
- 3.製氷皿か、冷凍用保存バッグにお茶を入れ、バットに平らにのせて、冷凍庫で凍らせる。
- 4.お好みの大きさに砕いて、シロップをかけていただく。
❶【若蒸し煎茶氷】淡いお茶の風味がひんやりと広がる!
- 茶葉の分量・・・・・・・・・・6g
- お湯の温度・・・・・・・・・・80℃
- お湯の量・・・・・・・・・・・240㎖
- 浸出時間・・・・・・・・・・・1分
❷【深蒸し煎茶氷】冷たい中にもお茶の味がしっかり!
- 茶葉の分量・・・・・・・・・・6g
- お湯の温度・・・・・・・・・・80℃
- お湯の量・・・・・・・・・・・240㎖
- 浸出時間・・・・・・・・・・・1分
❸【抹茶氷】シャリシャリとほろ苦く濃厚な味わい!
- 茶葉の分量・・・・・・・・・・4g
- お湯の温度・・・・・・・・・・70℃
- お湯の量・・・・・・・・・・・240㎖
5.まとめ
日本茶インストラクターでもありお菓子研究家でもある本間節子さんの新感覚の日本茶ドリンクをご紹介しました。炭酸水で淹れた若蒸し煎茶、深蒸し煎茶、ほうじ茶は、それぞれのお茶の甘みを感じさせるフレッシュな味わい。
ハーブと一緒に、若蒸し煎茶、深蒸し煎茶、和紅茶を淹れてみると、お茶の風味とハーブの香りが絶妙にマッチして日本茶の新しい魅力を発見できました。
若蒸し煎茶、深蒸し煎茶、抹茶を凍らせてみると、ひんやりとおいしいスイーツとしても楽しめます。日本茶の新しい楽しみ方に挑戦してみてくださいね!