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理学療法士が直伝!今から始める元気に歩くためのセルフケア

2026.10.01

ウォーキングをする男性と女性の画像

人生100年時代といわれる昨今。いつまでも自分の足で元気に歩くために、知っておきたいからだの整え方があります。京都で活躍する理学療法士・安井重男さんに、年齢とともに気になる筋力や姿勢、日々の生活で意識したいポイントについて教えていただきました。

教えてくれた人
理学療法士 安井 重男さん

安井重男さんの画像

京都市出身。総合病院や整形外科クリニックでの理学療法士歴19年。のべ4万回以上の姿勢・動作分析、施術、運動指導に携わる。2024年、姿勢と痛み専門整体サロン「足とからだの力」をオープン。痛みや姿勢、歩行の悩みを、その人に合った形でサポート。老若男女問わず大勢の患者さんが訪れる。

【住所】京都市南区東寺東門前町75 味のタテハラ2階
【電話】080-6310-0547
【HP】https://ashi-chikarada.com
【各種SNSはこちら】https://lit.link/ashichikarada

1.歩くことは最高の全身運動で最高の健康法です!!

100歳でも自分で歩く人になる

日常的な動作である「歩くこと」。私は「歩くことは最高の全身運動であり、最高の健康法」だと考えています。なぜなら、全身の筋肉を動かし、しっかりと呼吸をすることで、血行が促進され、全身の細胞に酸素と栄養が行き渡るからです。生活習慣病、骨粗しょう症の予防にもなります。また「よく歩くとよく眠れる」という声もよく聞きます。

私は理学療法士として、からだを痛めた人のケアをしています。これまで対応させていただいた患者さんの最高齢は100歳。腰の圧迫骨折で起き上がれなかったのが、「歩きたい」一心でリハビリに励まれ、再び歩けるようになりました。何歳になっても人は回復し、筋肉は育ちます。大事なのは小さな努力である「歩くためのセルフケア」を続けることです。

いつまでも元気でいるために、できることから始めてください。

2.こんな人は要注意!!「無理をしない」が大前提です

痛みがひどい人は専門医に相談を

私は痛みと姿勢、歩行の改善を専門にしています。相談に来る方の大半は、「歩くと膝や腰、股関節などが痛い」という悩みをお持ちです。病気やケガなどの理由がない場合、姿勢が悪かったり、からだの柔軟性が低かったり、筋力が極端に弱くなっていたりして、人によって原因はさまざまです。ただ、痛みがひどい人や続く人は要注意です。まずは専門医の受診をおすすめしています。

前提として、セルフケアはがんばりすぎない、無理をしないことが大切です。歩くためのケアは、股関節、膝関節、体幹などさまざまありますが、今回はとくに足に注目したセルフケアの方法をお教えします。

階段を降りる際に膝に痛みを覚えている男性、ソファに座る際に関節に痛みを覚えている女性、腰や膝の健康に関するチェックリストの画画像

3.セルフケア①姿勢を改善する

立つ、座る、歩く——からだをスムーズに動かす基本は姿勢です。日常で無理なく正しい姿勢がとれる方法をご紹介します。

❶からだの軸をまっすぐに

頭頂部の真ん中、背骨などからだの軸を示した人体図の画像

からだの軸が一直線になることを意識して立ちましょう。

❷猫のポーズで背骨をのばす

背骨を伸ばす猫のポーズの体操をしているところの画像

息を吐きながら背骨をのばしましょう。親指を上に向けると肩に負担をかけにくいです。

❸足裏の3点を意識する

母趾球、小趾球、かかとの足裏3点の画像

立つときには足裏の3点にバランスよく力をかけましょう。
※小趾球やかかとに荷重している人が多いです。

毎日の生活で姿勢を意識しよう

普段から、正しい姿勢を意識している人はあまり多くいません。自分で自分の姿勢を客観視するのは難しいので、人に頼んで、自分の姿勢を横と背中側から撮影してみてください。

横も背中側も、❶の図のようにからだの軸がだいたい一直線になるのが正しい立ち方です。正しい立ち方を頭に入れて、からだの軸をまっすぐにすることを目標に、立つことから始めましょう。

「背中が丸まりがち」「肩甲骨のまわりや背中の筋肉がこわばっている」、そんな人におすすめしたいのが、❷の「猫のポーズで背骨をのばす」こと。気持ちいいと感じる強さで、ゆっくり取り組みましょう。急に強い力をかけたり、無理をしたりすることは禁物です。

また、❸で紹介した足裏の3点を意識して立つと、バランスが取れて、姿勢もきれいになります。日常の自分の立ち方のクセを知ってください。例えば、いつもどちらかの脚に荷重しているなど……。立ち姿や座位姿勢の改善を心がければ、日常生活の中でとるさまざまな姿勢もよくなっていきます。まずは「正しい姿勢」を意識することが大切です。

4.セルフケア②柔軟性を高める

柔軟性を高めるとからだや関節の可動域が広がり、姿勢や歩行が安定します。簡単なセルフケアをご紹介しますので、生活の習慣にしましょう。

❶足首・足裏をもみほぐす

足首をもみほぐしている女性の画像

足首と足裏にはいくつもの筋肉があります。自分の手や、いろいろな道具を活用してもみほぐしましょう。

❷足首・足指を動かす

足首曲げ伸ばしする運動、足の指を閉じ開きする運動の画像

10~20回程度、繰り返し動かしましょう。

❸アキレス腱をのばす

壁に両手を付き、のばしている後側の脚の膝をのばす運動のの画像

壁に両手を付き、のばしている後側の脚の膝をのばし、つま先は必ずまっすぐに、かかとは上がらないよう、地面にしっかりつけましょう。

もむ・動かすでからだをやわらかくする

からだの柔軟性が低い人には、つまずきやすかったり、疲れやすかったりする傾向が多く見られます。セルフケアで柔軟性を高めましょう。

まずは、足首・足裏を指や肘でもみほぐしましょう。❶のように座って片方の足を反対の脚にのせると、もみやすいです。

また、道具を使うのもよく、スーパーボールやゴルフボール、青竹を上から踏みます。その際は椅子に座るなり、つかまり立ちをするなりして、必ず安定した姿勢で行ないましょう。

❷の「足首・足指を動かす」は靴を脱いでいるときにできる、習慣にしやすいセルフケアです。

また、❸「アキレス腱をのばす」は、「しゃがむのが苦手」な方にもおすすめです。アキレス腱をのばすことで、足首の柔軟性を高めることができます。

5.セルフケア③筋力を保つ

加齢に伴い、筋力は低下していきます。歩くのに必要なのは、重い負荷の筋トレではありません。日常のなかでできる動きで、歩くための筋力を保つセルフケアがあります。

❶片脚立ちでバランスをとる

片脚立ちの運動の画像

片脚立ちは脚の筋力に加え、バランス感覚と体幹が鍛えられます。安定のために、壁や机に触れてOK。からだの軸を一直線にして立ちます。骨盤はまっすぐに、膝はできるだけのばしましょう。ただし、膝に痛みがある方は、無理は禁物です。

❷かかとを上げ下げする

かかとの上げ下げの運動の画像

歩くときに大事な腓腹筋(ひふくきん)を鍛えます。かかとは真上に上げます。1日20回程度行ないましょう。

❸座るときも姿勢を整える

座っているときの正しい姿勢の画像

普段から正しい姿勢で座ると、腹筋や背筋など、歩くのに必要な体幹を鍛えられます。

安井先生からの「できることから無理せず、少しずつ!」というアドバイスの画像

6.まとめ

「いつまでも自分の足で歩く」ために大切なのは、特別な運動をがんばることではありません。姿勢を整え、からだをしなやかに動かし、歩くための筋力を保つことです。毎日の暮らしの中で、できることから少しずつ続けることが、元気なからだをつくる一歩になります。痛みがあるときは無理をせず、必要に応じて専門家に相談しながら、自分のからだと向き合っていきましょう。今日からできるセルフケアを、これからの健やかな歩みにつなげてください。