急須のサイズは何が正解?容量やお茶の味、使い勝手から選び方を解説
2024.02.01
おいしいお茶を淹れるのに必要な急須。急須にはいろいろなサイズがあって、どれを選べばよいのかわからない方も多いでしょう。お茶の種類や人数によって使い勝手のよいサイズは異なります。最適な急須のサイズと選び方をご紹介します。
目次
1.急須はサイズ次第でお茶の味や使い勝手が変わる
お茶を淹れるのに必要な「急須」ですが、いろいろな大きさ・サイズがあります。
急須のサイズはお茶の味や使い勝手に影響してきます。「お茶をたっぷり飲むから大きな急須にしよう」と単純に考えてしまうと、お茶がおいしく淹れられなかったり重くて使いにくかったりします。
使用する人数やよく飲むお茶の種類によって急須のサイズを選びましょう。次からご説明します。
2.急須のサイズは人数とお茶の種類で選びましょう
昔から家族団らんの中心には急須がありました。ドラマや映画の中でも、人が集まる時にお茶は欠かせません。楽しい時間にはおいしいお茶を、そのためにも急須のサイズとお茶を飲む人数は実はとても重要なのです。サイズと人数が合ず、急須が小さいと何回も淹れないといけなかったり、反対に大きすぎると急須の中に残ってお茶が渋くなってしまったりします。
また、お茶の種類によっても最適なサイズの急須があります。詳しくご紹介します。
飲む人数に対するおすすめの急須サイズ
一度にお茶を飲む人数と急須のサイズはとても重要な関係があります。人数と適した急須のサイズをご紹介します。
湯呑1個の容量を60〜100mlと前提します。
- 1〜2人なら100〜200mlのサイズの急須
- 2〜3人なら200〜340mlのサイズの急須
- 3〜4人なら340〜480mlのサイズの急須
を選びましょう。
急須は大きければよいというものではなく、一度に飲む量をしっかり出し切るのがおいしいお茶のポイントです。人数に合せて使い分けましょう。
お茶の種類に対するおすすめの急須サイズ
お茶の種類によっても使い勝手のよい急須のサイズが異なってきます。
一般的によく飲まれている「煎茶」や日本茶の最高峰である「玉露」は、低温の少なめのお湯でじっくりと旨みを引き出す種類なので小ぶりの急須を選びましょう。玉露は専用の「宝瓶」という茶器もあります。
また茶葉が大きくてたっぷりのお湯で淹れる「ほうじ茶」や「番茶」は大きめの急須を選びましょう。もしくは大型の「土瓶」もおすすめです。
3.サイズ以外に注目したい急須選びのポイント
急須を選ぶときにサイズ以外で注目したいポイントを紹介します。急須の素材や持ち手の形、向き、茶こしの形や種類など、急須を選ぶ際に注目したいポイントをお教えします。以下のことに着目して失敗しない急須選びを。
❶急須の素材
急須選びで注目したいポイントの一つは、急須の素材です。産地や用途によって急須の素材は異なります。
まずは「陶器」です。急須のふるさとと称される、愛知県常滑市の常滑焼や三重県四日市の萬古焼に代表されるような陶器の急須は、土のあたたかみがあり素朴な風合い。土がお茶の渋みを吸着してまろやかな味わいになります。
次に「磁器」です。有田焼や波佐見焼のような磁器の急須は、つるんとした光沢の見た目の美しさが特長。陶器のような土のひっかかりがないのでお茶本来の味と香りを楽しめます。
他には「鉄製」の急須もあります。南部鉄器が代表的な鉄製の急須は、耐久性が高くて長年使うことができます。急須の鉄分がお茶に溶け出して繊細な味わいを楽しめるとされて人気です。
❷急須の持ち手
急須と聞いて想像するのは、急須本体の横に取っ手のついたものかと思います。
急須には他にも土瓶のように上に取っ手のついた「上手型」や本体のうしろに輪っかのように取っ手がついた「ポット型」があります。
また、取っ手のない「宝瓶」は、玉露などの低い温度で淹れるお茶に適しています。湯温が低いので本体を直接持っても熱くありません。使い勝手のよいものを選びましょう。
❸蓋のすり合せ
急須を選ぶ時のポイントのひとつに、蓋のすり合せを確認することをおすすめします。急須の本体と蓋はセットになっており、違う急須の本体と蓋を合せるとうまくはまらず隙間が開いてしまいます。
これは蓋のすり合せといって、急須づくりの最終段階で急須本体と蓋が隙間なく合うように研磨剤と機械ですり合せているからなのです。
よい急須は軽く揺すってもカタカタと蓋が揺れて鳴ったりしないのでチェックしてみましょう。
❹急須の茶こし
急須の中にも注目です。お茶をおいしく淹れるのに欠かせないのが「茶こし」です。茶こしは網と呼び、いろんなタイプがあります。
メッシュ製の茶こしが急須の内側全体にぐるりと一周しているものを「帯網」といいます。帯網は360度、どこからでもお茶を抽出できるのでおいしいお茶が淹れられます。
急須とわけて取り外せる茶こしを「かご網」といいます。かご網は茶葉が捨てやすく、お手入れがしやすいのが特長です。さらに茶こしに取っ手がついたものは「ポイポイ網」とも呼ばれ、片手で茶葉を捨てることができるのでより便利です。
他にも「平網」や「のぞみ網」などいろいろな種類があるので注目してみてください。
4.急須はお茶屋さんで購入するのも一つの手
急須のサイズや選ぶポイントをお伝えしてきましたが「どこで買えばよいの?」という方も多いはず。おいしいお茶を淹れるための道具である「急須」だからこそ、お茶を製造・販売するお店で買うことをおすすめします。お茶のプロが厳選した急須を購入できます。
❶お茶ビギナーにおすすめ!迷ったらこれ
はじめての急須選びに迷ったら、おすすめなのがシンプルなデザインの「ONE」急須です。白と黒の2色展開で性別やインテリア、ライフスタイルを選びません。
一般的な急須のサイズと形で、容量は平均して200〜300mlと2〜3名ほどの少人数のお茶を淹れるのにぴったりです。
❷人が集まるときに便利な大型急須を
法事や帰省など、大人数が集まるときにお茶は欠かせませんが、一度にたくさん淹れるのはなかな大変です。そんなときにおすすめなのが大きなサイズの急須。お湯呑で5〜6杯分の約600mlを一度に淹れられることができる大振りの急須です。
❸2人分のお茶を淹れるにちょうどいいサイズ
2〜3名分のお茶が淹れられる約280mlサイズの急須なら、「一心作円か急須」がおすすめです。
「洋服を選ぶように急須も選ぼう」をコンセプトにしたもので、白、黒はもちろん、ピンク、ブルー、グリーンと5色展開で好きな色を選ぶことができます。団らんの真ん中に好きな色を合せましょう。
❹取っ手がうしろについたポット型は使いやすい
2〜3名分のお茶を一度に淹れられるサイズ、容量約200mlの急須なら「青い鳥急須」もよいでしょう。こちらはポット型で取っ手が後ろについています。大きな取っ手は手の小さな方や子どもにも持ちやすいです。ポイポイ網とも呼ばれる取っ手つきの網なのでお手入れも簡単。かわいい小鳥たちの楽しい急須です。
❺リラックスタイムに1人分を適量で
誰かと団らんのお茶時間も楽しいですが、ほっとひと息つく一人のお茶時間も大事なものです。こちらの「玉光作サクラ咲く急須」は小ぶりでちょうど1人分が淹れられるサイズ。約180mlが入ります。
急須のふるさと・愛知県常滑市の伝統工芸士が手作業でつくった逸品でゆっくりとお茶の時間をお楽しみください。
❻玉露にチャレンジ!宝瓶はこちら
玉露や煎茶などの湯温を低くしてじっくりと淹れるタイプのお茶には「宝瓶」という専門の茶器があります。少量を楽しむ茶器なので容量は約50mlと小さめ。揃いの小さな湯呑みでお茶本来の旨みを堪能できるセットです。美濃焼の上品な白磁に桜が描かれていてほっこりします。
5.まとめ
お茶をおいしく淹れるのに大切な「急須」にはいろいろな大きさ・サイズがあります。
急須のサイズは「大は小を兼ねる」とはいかず、お茶の味や使い勝手に影響してきます。例えば急須が小さいと何回も淹れないといけなかったり、反対に大きすぎると渋くなってしまったりします。お茶を飲む人数に適量のサイズの急須を選びましょう。
また、お茶の種類によっても適したサイズがあります。煎茶や玉露は小さいものを、ほうじ茶などは茶葉が大きいので急須も大きなものがよいでしょう。
他にも急須の素材や取っ手、網の形状にも注目してお気に入りの急須を見つけてください。