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急須の種類や選び方、知ってますか?考え抜かれたデザインの意味

2022.12.01

おいしいお茶を淹れるのに欠かせない急須。どれも同じに見えると思っても多様な種類があり、ちょっとした形の違い一つとっても、さまざまな茶種に合せて考え抜かれています。

サイズやデザインの種類を知って、自分に合った急須を見つけて、おいしいお茶を楽しんでください。

急須

こだわりの急須がもたらすものは”味”だけじゃない…?

毎日のお茶をより楽しむために、注目してほしいのが急須です。「家事が一段落ついたから、お茶でも一杯飲もうか」「好きな番組をゆっくり観たいから、おともにお茶を用意しよう」。そんなふうに、最近では、おうちにいる時間が長くなり、お茶を飲む機会も増えたという方も多いのではないでしょうか?そんな方は、ぜひ急須にもこだわってみてください。

おいしいお茶を飲むためには、急須で淹れるのが一番です。一言で急須と言っても、形や素材、大きさや網の種類、さらにはデザインなどいろいろなものがあります。急須の種類によって、向いている茶種や使えるシチュエーションはさまざまです。そんな急須を知って、お茶時間をより充実させましょう。

急須でお茶を丁寧に淹れるひとときは、暮らしのなかに「ゆとり」や「癒やし」「思いやりの心」をもたらしてくれます。寒くなるこれからの時期は、温かいお茶がよりおいしく感じられる季節。お気に入りの急須を用意して、すてきなお茶時間を過ごしましょう。

急須の種類を知ろう

急須は持ち手の位置で4種類に分けられます。淹れるお茶の種類によって最適なかたちに進化していくなかで、持ち手が変わるのがなんだか不思議ですね。

❶横手型 ~日本急須界のスタンダード~

横に取っ手のある横手型は、日本茶用の急須ではもっとも定番のスタイル。お茶を最後の一滴まで注ぎきるのに最適です。片手で蓋を押さえながら注ぐことができるのが特徴で、複数の湯呑に注ぎやすいかたちです。

横手型

❷上手型 ~たっぷり淹れるお茶に最適!~

持ち手が急須の上にある上手型急須。重くても持ち上げやすいので、大きな土瓶などによく見られるタイプです。大容量のものが多く、番茶やほうじ茶、玄米茶などの、たっぷりと楽しむお茶に向きます。

上手型

❸後手型 ~ティーポットのよううな持ち手~

注ぎ口の反対側に持ち手があるタイプが後手型。紅茶や中国茶のポットによく見られます。右利きでも左利きでも使いやすく、向かい合っている人の湯呑みにも注ぎやすいのが特徴です。

後手型

❹宝瓶 ~持ち手がない!高級茶向け~

持ち手がないスッキリとしたフォルムは、低温で淹れる玉露や高級煎茶のための急須。低温で淹れるため、熱くなく、直接本体を持って淹れるのが特徴です。持ち手がないので、収納に場所を取りません。

宝瓶

あなたにぴったりの急須の選び方は?

急須を選ぶうえで大切なのが“網”の種類とサイズ。“網”はお茶の味わいを左右する大切なものです。また、つくり置きに向かない日本茶は、一度に淹れたい量に合せてサイズを使い分けることも、おいしいお茶を楽しむポイント。自分に合った急須探しの参考にしてください。

おいしさで選ぶなら【網】をみよう!

網をみるポイントは2つ! 茶葉がしっかり広がることと、最後までしっかり注ぎきれること。 お茶は、お湯に浸った茶葉が開くことで旨みが抽出されるので、急須の中で茶葉が広がるスペースが大切になります。 また、お茶は最後の一滴に旨みが凝縮されるといわれるので、最後までしっかり注ぎきれるよう、目詰まりしにくい網を選びましょう。

❶帯網(おびあみ)

 帯網

胴体部の内側に、円筒状に網がぐるりと張られている。隙間が出ないように網を張るのは完全に手作業。細かい茶葉でも目詰まりしにくい。

❷ポイポイ網

 ポイポイ網

カゴ網に持ち手が付いているから、茶葉を「ポイッ」と捨てられる「ポイポイ網」。片付けが楽で忙しい方におすすめ。

❸陶網(とうあみ)

 陶網

急須と一体化した陶製の網が張られている。陶素材のため、金気に敏感な人におすすめ。網穴の直径は大きめ。茶柱が立つことも期待できるかも。

❹平網(ひらあみ)

 平網

注ぎ口の内側部分に、網が張り止めてある。茶葉がしっかり開くスペースがあり、オーソドックスなタイプ。

❺底網(そこあみ)

 底網

注ぎ口の内側と底部全体に網が張られている。旨味がしっかり抽出できるため、玉露やかぶせ茶など高級茶を淹れる時におすすめ。他の急須より網目が細かいので目詰まりしにくい。

人数で選ぶならサイズが大切!

「大は小を兼ねる」は急須にあてはまらない。
一度に何杯淹れたいかで選ぶ。

1〜2人 = 100〜200ml
2〜3人 = 200〜340ml
3〜4人 = 340〜480ml

人数や適量に合わせたサイズを選びましょう。何度もお湯を注ぎ足したり、逆に注ぎきれなくてお茶を余らせてしまっては美味しいお茶を楽しめません。いくつかサイズの違う急須を、人数によって使い分けると便利です。

まとめ

急須はお茶を楽しむためにさまざまな種類に発展してきました。淹れる茶葉に合せて急須を変えるのもおすすめです。「形」と「網」の2つのポイントに注目して、ぴったりの急須を選んでください。最適な急須で丁寧に淹れたお茶は、味わいもひと味違うものに感じられるはず。